自分流泰的生活 web477号 寺澤 敏行 さん
2011年02月01日
寺澤 敏行さん
海外に住む日本人にとって、最も身近なテレビ局NHK。NHKバンコク特派員としてアジアの空気をリポートする寺澤さんの素顔を覗いてきました。
特派員の仕事とは?
NHKの場合、バンコク特派員はタイ、カンボジア、ミャンマーを中心にアジア全域をカバーしていて、大きく分けると2つの仕事があります。まず、タイ人スタッフと一緒にこの地域のニュースをチェックして日本に伝えることがひとつ。それと、ネタを探して取材、それをストーリーとしてまとめて映像化することがもうひとつの仕事です。3分ぐらいの短いものから、ひとつの番組を作ることもあります。最近だと、バンコクからサムイ島までの車椅子レースや、バンコクの医療ツーリズムと地方の医療格差などを取材しました。もちろん、去年5月のような大きな騒乱の際には、報道として最前線で取材という事もあります。
日本ではアナウンサーだったそうですね!
アナウンサーと言っても、報道、スポーツ、司会など色々と分野があるんですが、私は新人時代、芸能・司会の仕事が多かったので「ゆくゆくは紅白の司会やりたいなあ」なんて思ってたんですよ(笑)その後、報道の仕事が増え、ニュースキャスターがメインとなりましたが、取材が好きで時間を見つけてはスタジオを飛び出していました。早朝のニュースキャスターをしていた頃は出社が深夜1時なので取材が長引くと寝る時間がなくなっちゃったんですけどね。東京勤務の時に国際部に異動になり、その後バンコク勤務を希望していたので念願叶ってバンコク特派員になりました。
なぜバンコク希望だったんですか?
街に出て人に会うのが好きなタイプなので、海外に行くなら現場に近い感じのするアジアが良かったんです。あと、日本人にとって身近なエリアっていうのもありましたね。実際に赴任してみて、ずっと住みたいぐらいタイは気に入っています。通例3〜4年位が任期なので、今は単身赴任なんですが、このマイペンライ、サバーイな空気、家族も呼びたいなあ、定年後に来るのもいいなあ、なんて密かに考えています。
最近ハマっていることは?
最近自転車を買ったんですよ。これが案外楽しくて、暇があれば路地裏を探索しています。自転車なら近所のマーケットの裏や地図に載っていない小さな道にも入れて、車で走るのとはまた違った発見があるんです。タイの人々のリアルな暮らし、実際に行ってみることで感じる空気、人々の雰囲気。そんなガイドブックに載っていない事を探して、自転車で出かけています。新たなネタ探しにもなって、仕事にも活かせるし。ただ、この自転車、なぜか一週間に一度は空気が抜けるクセモノで、ついに空気入れも買っちゃいました。
これからどんな事を取材したいですか?
具体的にコレ、というのは秘密なんですが…。学生の頃、中国やインド、主にアジアをバックパッカーとして旅したことがあるんです。そりゃもう貧乏旅行でしたけど。その当時思ったことや感じた事と、今、特派員として見るアジアは全然違って見えています。その経験を大事にして、取材という視点にとらわれず、色々な角度から物事を見るよう心がけています。そして、国境を越えて多くの人の心に響く放送を出していきたいです。
Posted by Webスタッフ at 00:00
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